有限会社アロー技研 の日記
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眼力
2014.11.07
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朝晩は大分冷え込んで参りました。
皆様いかがお過ごしでしょうか?
正午から日没へかけての気温低下が著しく、
つい先程までは、微睡んでしまうようなぬくもりの中に包まれていた筈が
気付けば、怖い程の孤独すら感じさせる冷たく乾いた風の中に立たされております。
超ツンデレだった昔の彼女を嫌でも思い出さずにはいられない訳でございます。
さて、そんなこの季節の14:00以降は、気密試験が難しいケースが発生します。
自記圧力計正面の指針を見れば、明らかに数分前より圧力が低下しており
『さっきより寒なったよな?』と、魔法の呪文を繰り返します。
しかし、中のチャート紙に記された無機質で冷酷な現実を突き付けられますと、
やはり疑心暗鬼にならざるを得ない訳です。
そんな時は、チャート紙を眼前120mmまで近づけ
軌跡を念入りに念入りに辿り、目盛りとの距離を吟味します。
まだ老眼にはなっていない事への安堵なんか、この時は感じません。
このお仕事を始めた当初は、こういう場面で安易に漏洩だと思い込み、
石鹸水まみれになりながら、穴が開くほど配管をチェックしたものです。
しかし長年やっておりますと、圧力降下の原因が気温変化なのか漏洩なのか
かなり高い精度で見極められる様になって参りました。
数少ない成長の跡を噛み締めながら、ただただ一人悦に入っておるのです。
セーバープロを買いなさい!
という身も蓋もないアドバイスは、どうかご遠慮頂けたら幸いでございます。
